ご祝儀袋に同封されている短冊シールが見当たらない場合、のりや両面テープを使って代用する方法があります。
接着する正確な位置や方法が気になる方も多いでしょう。
ここでは短冊シールが不足した場合のエチケットと、のりや両面テープの使用時の注意点について解説します。
短冊シール不足時ののり付け対策
短冊シールがない場合は、手作りの短冊にのりを使うことをお勧めします。
短冊がしっかり貼り付けられていないと、お祝い金を渡した後に短冊が取れてしまい、誰が贈ったかわからなくなることがあります。
ご祝儀袋には通常「住所、名前、金額」を記入しますが、中には「金額のみ」や「名前と金額のみ」で記入する人もいます。
短冊がなくなってしまうと、新郎新婦が後で整理する際、作業に困難が生じることがあります。
新郎新婦の手を煩わせないためにも、短冊シールがない場合は、手作りの短冊をしっかりとのりで固定することが重要です。
ご祝儀袋用の短冊固定には両面テープが最適
短冊シールが手元にないときは、両面テープの使用をお勧めします。
のりは時間が経つと剥がれることがありますが、両面テープならより安定した固定が可能です。
特に、スティックのりは使い勝手が良いものの、完全に乾燥すると剥がれやすくなります。
一方、液体のりは紙を湿らせるリスクがあります。
両面テープを使えば、紙を湿らせることなく、確実に固定でき、仕上がりもきれいになります。
長時間後の剥がれに関しては、高い接着力を持つテープを選ぶことで対処できます。
両面テープは仕上がりがきれいなので、一度試す価値はあります。
短冊を固定する正しい位置は?
ご祝儀袋の短冊をのりや両面テープで固定する際は、短冊の上端を推奨します。
市販の短冊には、上端にすでにテープが施されていることがあります。
和紙にのりを全面に塗ることは避けてください。
和紙は水分を吸収しやすく、見た目が損なわれる可能性があります。
ご祝儀袋に短冊を固定する際は、無駄遣いを避けるためにも、必要な箇所にのみ適量ののりを使用することを推奨します。
のりや両面テープの使用量は、小指の先端ほどで十分です。
短冊をご祝儀袋と水引の間に挟む際は、手間がかかり短冊が曲がることもあります。中心部にのりを塗ると位置調整が難しくなるので注意が必要です。
短冊に名前を記入する前に貼り付ける方法もありますが、綺麗に書くためには、短冊を一旦外して平らな面で書く方が効果的です。
ご祝儀袋の中心部は水引で固定されているため、短冊の上部を接着するだけで十分な安定感が得られます。心配な場合は、上部を接着した後、中央に少量ののりを追加することも考えられます。
ご祝儀袋の短冊、地域によっては2枚重ねがマナー?
いくつかの地域では、「ご祝儀袋の短冊は2枚重ねて使用するのがマナー」とされています。
この習慣は特に関西地方で見られますが、関東では逆に「重ねてはいけない」とされています。
ご祝儀袋には「寿」や「御結婚御祝」などの文字が入った短冊のほかに、無地の短冊が含まれることもあります。
この無地の短冊は、予備ではなく、2枚重ねで使用するために同封されていることがあります。
2枚重ねで使用する場合と1枚だけ使用する場合のそれぞれの理由について説明します。
2枚重ねの短冊を選ぶ理由
ご祝儀袋の短冊を2枚重ねる習慣は、「二重の祝福」と「重なる喜び」を象徴するものです。
2枚重ねる手順は以下の通りです。
2. その下に無地の短冊を少しズラして重ねます。
3. 両短冊を少しズラして中央をのりで固定します。
4. 水引の間に短冊を挟み、上部をのりや両面テープでご祝儀袋にしっかりと固定します。
通常は、「寿」や「御祝」などの短冊が使用されます。
1枚だけの短冊を選ぶ理由
一方、短冊を2枚重ねると「繰り返し」と解釈されることがあり、「何度も結婚する」という意味に取られる可能性があるため、一部では避けることがあります。
水引の「蝶結び」も同様に避けられることがあります。
結婚式のスピーチでも、「度々」や「色々」などの重ね言葉を避けるのは同じ理由です。
地域によって受け取り方が異なるため、式の前に確認が必要です。
しかし実際には、短冊を2枚重ねで使用する習慣を知らない人が多く、実務上は1枚で十分とされることが多いです。
私自身も結婚式の受付経験がありますが、短冊が2枚重ねである例はほとんど見たことがありません。
2枚重ねの短冊が相手に伝わらなければ意味がないため、不安な場合は1枚を選ぶのもマナー違反ではありません。
短冊を使わずにご祝儀袋を使用する方法は?
実は、伝統的なマナーとして、ご祝儀袋に短冊を使わずに直接表書きをする方法があります。
ただし、ご祝儀袋に短冊が付属している場合や、親しい友人の結婚式などでは、短冊に直接名前を書くことも問題ありません。
特に高額なご祝儀を包む際に使用される格式高いご祝儀袋では、毛筆を使って直接ご祝儀袋に名前を書くことが望ましいとされています。
また、複数人でご祝儀を出す際に短冊に名前が収まらない場合は、短冊なしのご祝儀袋を選ぶか、短冊を外して直接ご祝儀袋に書くことも適切です。
ご祝儀袋の短冊シールがない場合の対処法【まとめ】
本記事では、ご祝儀袋の短冊シールがない時にのりを使用する方法について詳しく解説してきました。
短冊シールがない場合の対処法として、のり付けが推奨されており、また、両面テープの使用も有効な手段とされています。
短冊を固定する際は、短冊の最上部にのりやテープを使用することが推奨されています。市販の短冊には既に両面テープが付いていることが多いですが、地域や個人の解釈によって短冊の使用方法が異なることもあるため、事前の確認が重要です。
高額なご祝儀を包む際には、格式の高いご祝儀袋を使用し、短冊を用いずに直接書くことが伝統的なマナーとされています。